「具合が悪い時は出勤を見合わせる」ことは、みなさまの職場で徹底できていますでしょうか?何を今さらと思われるかもしれませんが、各都道府県が発表している感染者の行動記録などでは、症状が出現した後に職場への出勤を続けていたケースが散見されます。発症の2日前から人に感染させる可能性があるため、発症後に出勤を続けていた期間が長くなるほど、より多くの人が濃厚接触者となってしまうことになります。この結果、事業継続にも深刻な影響を及ぼす懸念もあります。このように基本的な取り組みでも、なかなか従業員の一人一人にまで浸透していない可能性もありますので注意が必要です。
他にも職場の内外で控えたい場面がいくつかあります。まず職場の中で考えると、「狭い場所でミーティングをする」、「飛沫が付着しやすいモノを共有する」、「休憩室で飲食や会話をする」などです。ここで飛沫が付着しやすいモノとは、電話や無線機などを指しており、なるべく個人専用にするか、やむなく共用とする際も1回使用ごとに拭き取り消毒を行うことが望ましいでしょう。また休憩室では、ついついマスクを外して近距離で会話をしてしまいがちですが、このような機会もなるべく減らすことが大事です。
職場の外に目を向けますと、「ランチや懇親会をする」、「歌を歌う」、「社員旅行に行く」などがあげられます。二点目は、例えばカラオケ店で従業員が感染し、無症状のまま職場にウイルスを持ち込んでしまい、集団感染につながってしまうということも考えられます。三点目も集団感染につながるリスクがありますので、このタイミングで行く必要があるものか、今一度、その必要性をよく検討することが大事です。
これらのリスクが高い場面を従業員の一人一人が避けることはもちろん大事ですが、経営者自らがこれらに対する認識をもつことも極めて重要と言えます。経営者同士の会食の機会も増えてきているかと思いますが、自らが感染してしまった場合の事業上のリスクなども十分に勘案の上で行動を決めていくことが求められます。
なお、「感染リスクの高い7つの場面」は、厚生労働科学研究費の助成でポスターにまとめられており、以下のバナーからダウンロード可能ですので、ぜひ職場で従業員教育に活用してみてください。